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2013年4月12日金曜日

Knitting people in sweden.

八田さんのアトリエ


たくさんの knit をみるべく、スウェーデンへ向かいました。
今回はこの3つ。
1.Stockholm のNordiska museetの knit caffe
2.Göteborg のknit 作家 八田妙子さんのアトリエ訪問
3.Stockhoim , Goteborg の毛糸屋さん巡り


まずは初日、直行で向かったNordiska museet 毎週水曜日17時~20時は無料で入場ができ、私が行ったのは水曜日で、無料でした。


何が始まるのか、どんなことをするのか、HPを見ても私は理解が出来なくて、終始きょろきょろ。17時くらいからちらほら人がやってきて、おのおの今手がけているknit を編みだします。どうやら、knit caffe なので、飲み物や食べ物をほおばりながら、ゆっくり始まるみたいです。こんな感じなのね、と私も2週間前から始めた初めての棒針編み練習をしました。
 


そして、互いの作品を見せ合い、情報交換。天井が高く、広い空間で家で編むのとは違う感じで開放的。swedenの人がknitをする理由の多くは、リラックスできるからと言っていたのが、とても印象的でした。私がknitをする時の思いとはまた違い、ハッと少ししたのでした。ゆっくりゆっくり、knitが少しづつ糸から形になっていく様を見ながら、丁寧に丁寧に作るから、この国のknitは愛らしいのかな。


ステキなニットを着た方に声をかけたら、折り紙を教えることに。左の方の着ているニットは、ノルウェーのOLEANA というブランド。


ミトンを編む人や
ベストを編む男性


そして、18時からknit meeting Anna-karin Lundberg さんが登壇。 ここにきて初めて知りました。とってもステキなホームページ。なによりもAnna さんが手で編まれたニットが触って見れてしまう。こんな機会に偶然でくわすなんて。彼女のknit は教会の壁画をデザインソースにした柄が特徴的なのです。

Anna さん
 
meeting のあとは、帰ってもよし、またcafeに戻って編んでもよし。それぞれのknit 時間を楽しんでいました。


続いては・・・
Göteborg のknit 作家 八田妙子さんのアトリエ
八田さんは30年Swedenに住んでいて、手編み、機械編み、織り、テキスタイルのことならなんでも知っている。作品は、家庭用編み機を使って作っていて、皆さん口をそろえて言うのが、織りのような、ニットという評判があるのです。日本で年2回の展示会を行っている工芸ニット作家さんなのです。

八田さんを知ったきっかけは、鎌倉のhyggelig の方から教えてもらったのがきっかけ。そのきっかけでSwedenに行き、ついにお会いすることができたのです。
アトリエに入ってすぐに目に入った最初にも登場した編地のサンプルたち。糸と編み方、無限の組み合わせがあってサンプルつくりは作り出したら永遠に続いてしまう。ニットを愛する八田さんは長年続けても探究心はおさまらないという。
話していて、テキスタイル一通り全部は出来るけれど、手法がニットになった一番の理由は糸、編み方、形全部自分の好きなように思うままに作ることが出来るからと。言っていた。八田さんの作るニットは、Swedenのにおいと、着る人を優しくつつむとってもいい素材を使って出来ている。そんな風に感じたのでした。

 
 
八田さんのアトリエはニットの図書館といえるくらいたくさんの資料がありました。ニット本たち。

Swedenの民族衣装の本


Göteborg 発祥のBOHUS


ブラザーの編み機は電動で編んでくれる機械付き。こんなのがあったのか!とブラザーはここまで作っていたのに、生産中止なんて悲しいですね。



 
八田さんお忙しい中ありがとうございました。
 
Stockholm と、Göteborgには毛糸屋さんがたくさんありました。今のところ、私が行った国の毛糸屋さんには、日本の糸が必ずおいてある。日本の糸が好きな人も多い。
 
Gamlastan にある毛糸屋さん1

Stockholm Gamlastan にある毛糸屋さん2
この店主はknit も、織りも、更には糸を染めています。
他にはない色の糸が手に入るお店。工房はこのお店の地下にあるのです。

Göteborg の毛糸屋さん1

Göteborg 八田さんに教えてもらった老舗のボタン屋さん。

Göteborgの毛糸屋さん2

Göteborgの毛糸屋さん3
 
最後にゲリラニット Stockholmaと、Göteborgで偶然発見したもの。
 
 
 
 
 今回のSweden への旅はニットに始まりニットで終わったのでした。
次はSwedenの街、美術館などのの写真をUPしようかな。後半へ続く。



2012年9月17日月曜日

an/eddy蓮沼千紘さんに会いに行く




Meet Project 第2回


今回はニットクリエーターの蓮沼千紘さんに会いに行きました。

蓮沼さんは、ニットを中心にさまざまな活動をされています。
自身のブランドan/eddy、古着を裂き編みするリサイクル活動RE:B(リビー)、ニット本作家、カルチャースクールの講師など等。
詳しい情報は↓↓ここをクリック!!

Blog : http://aneddyreb.exblog.jp/
shop : http://www.iichi.com/people/S8231151
ツイッター : @anceddy
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さて今回のインタビューは、さまざまな技法を駆使している蓮沼さんの視点で、ニットの面白さや難しさ、これからの展望などを中心に伺いました。


■an/eddy立ち上げ、フリーになったきっかけは? 

蓮沼さんは服飾系の学校を卒業後、まずは企業のデザイナーとして勤めていましたが、思い立ったら即行動! という具合に仕事を辞め今の形態での創作活動を始めたそうです。

きっかけとなったのは伊勢谷友介さん(REBIRTH-PROJECT)と遠山正道さん(PASS THE BATON)の対談。

雑誌NUMEROの企画で読み、自分にできることをしよう!と思い立ち、an/eddyを立ち上げる事にしたそうです。

フリーになってからは、自然に話しが舞い込んできて、ブランド以外の活動も幅広く仕事ができているそうです。

私自身蓮沼さんの事を知人から、「編むのがすごく速くて、寝てても編むことができる達人!」という噂を聞いていました。初めてワークショップに参加したときに、その速さを目の当たりにして「ううう! すごいー!」と思いました。

ブログなどでもその活動は垣間見ることができ、質の高い作品を短時間で次から次へとアップしていっています。彼女は思い立ったらとにかく形に! という行動派のように見え、自分もモノづくりしている身としてそのスタイルは本当に尊敬していますし、いつ寝ているのだろう、とつい心配してしまうくらいです。

蓮沼さんに私が感じたことをお伝えしたら、行動派と言うより、衝動で動いてしまうとおっしゃっていました。


■ニットの面白さとは? 

「アドリブがきいて、途中で、形を変えることが可能なことかな。」

さてさて、アドリブとは一体??

もともと蓮沼さんは文化服装学園出身で、入学当時は生地から服を作ることを勉強されていました。

「形を決めてミシンで縫う方法は、一度、生地にはさみを入れてしまったら、形を変えることができない。でもニットは、思うまま、感じたままに、やっぱりこっちのほうがかわいい! という気まぐれからでも、途中から形を変えられる。そこが何よりの魅力。」

おおおお! これは、ニットのことを熟知しているからできる技だ! と、感じました。
そこで、気になったことをバーンとぶつけてみました。


宮田

私はカットソーを作っていた時に、作り始めの段階である程度は想像できても、それ以上のものに仕上がったり、いまいちだったり、と糸の特性によって全然違っていたのですが、蓮沼さんはニットを作るとき、頭の中で想像したものが、どういった完成形になるのかいつ頃分かりますか?


蓮沼さん

私の場合二種類あって、一つは頭の中に具体的に映像でイメージがでてきて、それを現実世界に具現化する場合。もう一つは実験的に部分的に閃いたものをボディーにあてこんだりしながら、編みながら全体のイメージがつかめていって完成する場合があります!
多くの場合「ほら! かわいい! うんうん!」となることが多いです。頭の中に明確にイメージできたものほどそう思います。逆に、どうだろうな~と編み始めた場合は納得いかないときもあります。まれに衝動的に編んで何のアイテムにもならず放置してしまったものが、2年後くらいにそれがちゃんとアイテムになって(しかもベストな状態で)いきることもありますwニット科に進級してニットを始めた当初は、この糸可愛いけどいざ編んでみると想像どおりなかったいうこともありました。そんな失敗も経験してきた現在では、糸選びの失敗もなくなりましたね。


■ニットのどんな技法を使ってますか? また、手編みと機械編みの違いはなんですか?

「基本的にかぎ針を中心に作品を作ることが多いですが、棒針、編み機も使ってます。もっとこれからは作品の幅を広げたいなと思っていろんなことに挑戦していきます。」

◯手編みのメリット

どこでもできるし、テレビを見ながらもできる。あと、間違えても、簡単に直せるところ。デメリットは、人の手なので、いくら技術があっても、昨日と今日で編み目のループの大きさが変わってしまうこと。なので、編む人が変わるともちろん同じ針、糸で編んでも、出来上がりのサイズが変わってしまう。

◯機械編みのメリット

手編みと違って、誰が編んでも、同じものができるところ。慣れれば、とても早く、大きなものがつくれる。デメリットは一回失敗したら、(目が落ちてしまう等)ぎゃー!!! ともうーーいやだーとなることがあります。これは、私の思いも含めて書きました。

それぞれ良いところ、難しいところがあるので、熟知する蓮沼さんは、両方をうまく使い分けているように感じました。では、デザインはどう起こしているのだろうと気になったので、質問してみました。

宮田

デザインを考えるときは、糸からインスピレーションを受けますか?


蓮沼さん

糸からのインスピレーションが多いです! かわいい糸をみつけてこの糸だったらこんなの作ったらかわいいかもなど。また何をつくるか決まっていないのに糸を衝動買いすることがあって、ニット科あるあるとして「糸破産」(糸を買いすぎてお金がない、お金はないが糸はある)ような状況になることもw
編みながら周りにある糸を眺めて次のものをイメージしたりすることもあります。多くの場合編んでいる時にいろいろなことを閃きます☆ 身体が拘束されているほど脳は自由になるということですね!
閃いてはツイッターなどで発狂したりしていますが。。。。w


■これからの編み機の可能性について

「機械編みは編み進めていくと、裏面が見える仕組みになっていて、柄を作ったときなどは特に、表が見たいー! と思うので、表の表情が見えたり、手編みの時に出来ていることが機械編みでも出来たらいいな」

たしかに! 編んでいても、裏だけでは心配だよね。電子工作で改造することで出来るようになるものなのか、うーんもう少し時間が必要だ。

実は家庭用編機の存在は、もう過去の産物となりつつあります。普段着やちょっとしたものは全て家の中で作っていた時代とは違い、私達の親の世代ぐらいからは基本的には洋服は外で買うもの。

ですので、私たちの世代も編み機に触れることなく育っているので、ファッションを仕事にする人でも、知っている人は少ないのです。

私自身も、編み機を触ったのは最近で、知人から聞いて興味を持った後、偶然実物を手に入れることが出来ました。

そういう意味で、編み機を少しでも多くの人に触って体験してもらえる機会をつくりたいなと思っています。例えば、最近少しづつ増えているFablabのように、レーザーカッターや3Dプリンタ等の今までは限られた場所にしかなかった工作機械を所持し、その工作機械を使って来訪者と一緒にプロジェクトが出来る場所。機械から機会を生み出すニットカフェ的なものが作れたら・・・と夢を膨らませながら、蓮沼さんと話をしていたらワクワクしてきました!


*FabLabとは…ここをクリック! 編み機を実際に触れるきっかけはFabLabの存在があったからです。今後のFabLabの動きが楽しみです。



■これからニットでしていきたいこととは? 

「一般的に認知されているニットは、ウールで冬のものというイメージが強いですよね。よく、冬しか仕事がないのでは? ときかれることが多いんです。

でも実はニットはオールシーズン需要があって、寒い季節はもちろんのこと、夏は綿、麻、シルク、レーヨン素材のニットも一年中着ているはずなのに、なかなかニットというイメージは、ウールから離れられていません。これからニットを続けていく上で、イメージを変えることをしていきたいなと思っています。」

現に蓮沼さんは一年中編んでいます。

縦糸と横糸を組み合わせて作っていく織りに対し、ニットとは一本の糸を用いてループで作る。本来ニットとはプロダクトの「種類」ではなく「技法」のことなのですが、不思議なもので、ニットといえばカウチンセーター、好きな人への手編みのマフラーやセーターという、保温性に優れているというイメージからは、なかなか抜け出せない現状があります。

蓮沼さんと話していて、こういったイメージがニットの可能性をどこか狭めているように思いました。

ニットのイメージを変える、「ニット」に続く新しい言葉が生まれたら・・・?
ニットで出来ることを丁寧に伝えていけば・・・?

今はまだ具体的に何をどうすれば良いのか分かりませんが、編み研究の一貫として継続して考え続けて行こうと思います!


■そして最後に!! 新しい展開

今回のインタビューで話が盛り上がり、これからのニットに対してのお互いの想いを深く共有することが出来ました。

蓮沼さんがポロッと最後に「今までにない、ニットの専門誌を作りたいとおもってるんですよ」と。

そして既存のニットのイメージを崩していく仕事を二人でやっていければ、という話になり・・・・

ついにはニットのフリーペーパーを作る活動をすることになりました! まだまだスタートしたばかりですが、蓮沼さんの創作スタイルのようにスピードと質どちらも大事にしたいので、創刊は目指せ! 11月頭の予定です。完成したら皆様ぜひ御覧ください!

そして今回インタビューに協力してくださった蓮沼さんありがとうございました!


2012年8月20日月曜日

silkpiece 橋詰さんに会いに行く




2012/8/3 Fri


これからの編み機はどうなっていくのだろう?!

家庭用編機の生産は中止されてしまったことが、今後の編み機作家、編み物作家さんにどんな影響を与えるのだろうか?

という個人的な関心から、編み機作家、編みもの作家さんに話を聞きに会いに行くということを、始めることにしました。


今回記念すべき第一回目は。
シルク編み作家 silkpiece の橋詰あゆみさんに会いにいっていきました。
橋詰さんは編み機を使って、製作をされている作家さんです。

橋詰さんのことは、iichi での、インタビューで知ったのがきっかけでした。
インタビュー記事 http://www.iichi.com/story/16


まずは橋詰さんのことを私なりに、感想も交えて紹介したいと思います。

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■シルク編みを始めたきっかけ

橋詰さんのお母さんが編み物作家ということもあり、小さい頃から編み物やモノづくりが身近にありました。
幼少の頃からモノづくりに慣れ親しんでいた橋詰さん、シルク編みを始めたきっかけもお母さんだったそうです。

 「今から10年ほど前、友人の結婚式に着ていくためのワンピースをお母さんに作ってもらったことで、既成品とは全く違った工程で作られる手仕事の素晴らしさに気づき、自分で作り始めることを決断しました。」

それまでは「編み」とはあまり関係のない仕事をしており、経験が全くない状態から作り始めたので、とにかく「丁寧に、綺麗につくる」ことを心がけていたそうです。
1~2年経った頃から少しずつ作品を自分のウェブサイトに掲載・販売をし、今に至っているそうです。


■素材、糸の種類について

silkpiece という名前が冠しているように、使う素材はやはりシルクがメインになっているそうです。ただ、シルクだけに固執しているわけではないそうで、冬など寒い時期には、主にモヘアの糸をシルクと組み合わせることもあるみたいです。

素材の入手先については、橋詰さんのお父さんが帯締めの職人さんで、「織物用のシルク糸」を分けてもらっているのが特徴的です。
それは、違った形での伝統の継承をしているともいえるような気がしました。このような表現があっているのか、そして、素材として、伝統の継承はありといえるのか、わからないけれど、違った形で、使われていくことは、とても、生産的で、素敵なことだなー。と。
そして、このプロセスは新しい伝統の継承の形になるのか?!と思い、おもしろい!と感じました。

また、織物用の糸はニット用の糸より撚りが強いと言われていて、編み機で編むとなると技術もいるので、素材と真摯に向き合わないと中々難しいように私自身感じていました。
実際に作品を作られている橋詰さんは技術もともなった作家さんだと感じました。

使っている糸の種類についてはsilk100%の糸を4種類くらい固定して使っており、糸の特性を活かしながら編みのダイヤルをかえ、変化させながら色々な表情を作っているそうです。
素編み(平編み)でも同じ糸で表情を変えることが可能で、違った編み目のように見え、ただ編んだだけではないように見える工夫もされていました。
編みの表現は無限大で、組み合わせに終わりはなく、作れば作るほど新たな楽しい表情を見せてくれる。私自身も、こんな感じで楽しく、素材と向き合いたいと思います。


■これからの編み機の可能性について

「生産を中止してしまったが、手元に予備の編み機があるし、デッドストックや中古品をオークション等で入手できるので、当面困ることはないのでは。そして、織り機と同様に、編み機もローテクの機械なので、自分でメンテナンスしながら長く長く使える。だから、ずっと残るものであるのかな。今後新しく再生産することがあったら、勿論嬉しいんですけどね。」

確かに、長く長く使えるから、そんなにたくさんはいらないし、たくさんは売れない。

生産中止になっていしまった経緯は、きっと、単純に売れなくなってしまったからだろう。
でも、こうして、今も使っている方がたくさんいるので、なにかしら、導き出せたら、と思います。


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インタビューの合間に作品を見せて頂いたのですが、着る人に寄り沿う様なデザインで、素材の良さがとても際立っていました。
橋詰さんが作る洋服たちは、まさに橋詰さんそのもので、とても、やさしく、繊細なのに、強さがある。そんな素敵な作品達でした。
橋詰さん、本当にありがとうございました。

今後も、継続して作家訪問レポートをアップしていきます!!!